素材を知る。ポリウレタンの圧倒的強度
-前編- ポリウレタンとは何か
目次
ダイヤゴムの手袋「ダイローブ」。
知らない人も多いと思いますが、特定の現場では抜群の知名度を誇っています(と思っていますが…)。
例えばシンナーなどの有機溶剤を取り扱う現場や、雪の多いエリアで除雪作業をする現場など。
こうした現場で働く方たちに「ダイローブを知っていますか?」と尋ねると、
「もちろん知ってるよ」「いつも使ってますよ」といった声をいただくことが少なくありません。
非常にありがたいことです。
これらの現場で使われているのが、ダイローブのポリウレタン製手袋であり、「耐溶剤用」と「防寒用」の2種類があります。
いずれもダイヤゴムの屋台骨を支えるロングセラー商品ですが、改めて「ポリウレタンとは?」と聞かれると、意外と説明が難しい素材でもあります。


ポリウレタンとは?
ポリウレタンとは「ウレタン結合」を持つ高分子化合物の総称です。

そしてウレタン結合というのは、イソシアネート(イソシアネート基、-NCO)とポリオール(水酸基、-OH)という構造が反応して生成される、「-NH-COO-」の構造を持つ化学結合のことを言います。
このウレタン結合を骨格に持つ高分子化合物が、ポリウレタン(ウレタン樹脂)と呼ばれるものです。
イソシアネートとポリオールにはいくつか種類があり、その種類や組み合わせ、反応方法などを変えることで、カチカチのプラスチックから、ふわふわのスポンジ、さらには液体まで自由に姿を変えることができます。
また、耐溶剤性や耐寒性、耐摩耗性、弾性、柔軟性など、組み合わせによって様々な特性を発揮します。
組み合わせのパターンは無数にありますから、できあがるポリウレタンの性状や性能も多様で、それによってポリウレタンの用途も多様化されています。
ポリウレタンの用途例
1.フォーム(発泡体)


ポリウレタンの用途として最も身近なのが、空気を抱き込ませた「泡」の状態です。
- 軟質ウレタンフォーム:マットレス、枕、メイク用スポンジ、ソファのクッション材など
- 硬質ウレタンフォーム:住宅の断熱材、自動車の断熱・吸音パーツなど
2.繊維(スパンデックス)


ゴムのように伸び縮みする性質を繊維に応用したものです。
- ストッキングやストレッチジーンズなどの一般衣料品
- 水着やコンプレッションウェアなどのスポーツウェア
3.合成皮革(フェイクレザー)


布の上にポリウレタンをコーティングし、本革のような質感を再現したものです。
- ファッション:ジャケット、バッグ、シューズ、ベルト
- インテリア:車のシート、ソファの表皮
4.塗料・接着剤・コーティング


液体としての特性を活かし、表面を保護したり接着したりする用途です。
- 塗料:自動車のボディ塗装、フローリングのワックス
- 接着剤:木工用、建築用の強力な接着剤
- 床材:スポーツ施設や体育館の床
5.工業用成形品(ウレタンゴム)


ゴムのような弾性と、強度や耐摩耗性を重視した部品です。
- 自動車部品:振動・騒音対策部品(エンジンマウント、ブッシュ)
- 産業用部品:コンベアローラー、重荷重用キャスター
- スポーツ用品:スケートボードの車輪、ゴルフボールのカバー
まとめ
こうした特性が、ダイローブの性能を支えています。
では実際に、その性能はどの程度のものなのでしょうか。
後編では、ダイローブの最大の特長である「圧倒的な強度」について、試験結果をもとに詳しく解説します。